2012/09/05

先生


お盆中、我が家の売り主さん(某大学の教授でしたので、先生と呼んでいます)のところに遊びに行って来ました。
前にも書きましたが、我が家というのは、先生のお父様が建てられた「神田の料亭の離れ」です。それを先生ご自身が300坪以上あるご自宅の庭に移築し、その後35年経ってから僕たちにその古小屋となった料亭を含む土地を分筆していただいたという経緯があります。移築する時点でその料亭が何年経っていたのかわかりませんので、築年数不明移築後35年の物件を買い、それから12年経ったという超アンティークな家です。客間が2つ、それぞれ床の間があり、柱には高そうな木が使われていたり、広すぎる厨房、大、小別々のトイレ、お風呂がないなど、料亭そのものの造りでしたが、何とか住めるよう改築して今でも住んでいます。
今の時代、平屋ってのはとても贅沢であり、また、夏の気候を考慮して作られた日本家屋なので、夏はとても涼しいです。冬は寒さとの戦いですが、、。

その先生、5年ほど前にご自宅を売り、マンションに引っ越されました。ご夫婦2人での戸建てでの生活は体力的にも辛いようです。
引っ越されたマンションにも遊びに行きました。先生の趣味である音楽を楽しむために、自宅の音楽室にあった「パイプオルガン(個人宅用パイプオルガンですよ! )は音楽室に備え付けられ、仲間と演奏会を楽しんでいらっしゃいました。まぁ、そのマンションの広さにはびっくりしましたが、更にビックリは、飼っていた金魚のために、近くの庭付きの戸建てを買ってしまい、その庭で金魚を飼っていたという事。以降、金魚ハウスと言っていますが、スケールの違いを見せつけられました。

先生は建築関係の大学教授でした。瑞宝中綬章を受章するぐらい立派なお方ですが、私生活ではとても気さくで、冗談が大好きで、世の中ちょっと斜に構えて見られていて、ちょっと変わっていて、、、(汗) 面白いエピソードなんて山ほどあるんですが、一番ビックリしたのは、自分のゼミには、自分と同じB型の人しか入れなかったという事。気が合わない人とはあまり喋りたくないそうです。
先生は体が弱いくせにヘビースモーカーでした。まだお隣に住んでいた頃、奥様から何回も注意を受けていたにもかかわらず、我が家の近くでこっそりシケモクしていたのが可愛かった。
心臓に持病があり、何回も入退院を繰り返すうちに、マンション住まいから、医師在中のケアハウスに住む事になりました。
久しぶりにお会いできたその姿はお元気そのもの。酸素吸入器を外せないご様子でしたが、普段あまり喋らない先生も饒舌になり、辛口の話し口調もご健在でとても楽しい時間を過ごさせていただきました。
80歳を超えても趣味の音楽に対する熱意は冷めず、チェロを弾く時、ネックがペースメーカーに当たるので、痛くないようなパッドを作るという、嬉しいお約束もさせて頂きました。
億を超える入居金額のケアハウスですが、「隣の部屋が空いていたから、そこも借りちゃいました」という超ド級セレブっぷりも健在。

それにしても、今回ケアハウスに移り住んだ事で、今までのマンションと金魚ハウスは売却したそうですが、金魚ハウスを買った方に、以前住んでいた方の説明って何て言ったんだろ?

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